ライブハウスに ”感謝” の公園
大阪にあるライブハウスの無機質なエントランス空間の一角に、5感を刺激する緑、音、香り、照明を用いて ”感謝” を表現する「夕暮れ時の公園」を創り上げました。
ライブハウスのすぐ近くには廃校になった小学校があり、昔は子供達が集い、元気な声が響いていたのであろう、そんな地域。
シンガーソングライターのティーナ・カリーナさんのデビュー5周年記念凱旋ライブにて、これまで応援してくれた方達に対して ”感謝” を表現したいという思いから創り出されました。
生きた植物たちが、あたたかな色のチューリップが、
空間の空気を澄んだものに変え、
夕暮れをイメージした香りが固くなった気持ちを柔らかくする。
葉の影が落ちる、どこか懐かしい木製のベンチに腰掛けて耳を澄ますと、上空から鳥の囀りと木々が揺れる音。
目を閉じて深呼吸する。
湧き上がるのは正体の曖昧な、
懐かしさや優しさ、切なさやあたたかさといった感情。
言葉を超えた場所で、”ありがとう”と似た温度の気持ちが溢れる。
公園は誰の記憶の中にも、思い出として刻まれる場所。
自分のこれまでの経験や記憶が、その空間の中で鮮やかに蘇ってくる。自分だけの時間が、そこに生まれる。
この突如現れた公園は、ライブが行われた一晩、
ティーナさんの声によって集まった、
世代も性別も個性も違った人々の、
誰にとっても懐かしく優しい、あたたかな場所になりました。