【セミナー情報:「感性のオープンイノベーション」嗅覚の専門家講演】

2019年7月23日、 JVCKENWOODが主催する『ソリューションフェア 2019』にて、
KPCのリサーチディレクターであり、嗅覚の専門家である柳川が「感性のオープンイノベーション」をテーマにセミナーを行いました。

モノからコト(ストーリー)へ。
モノの豊かさから心の豊かさがより求められる現代。
社会の価値の捉えられ方が変容し、サービスを提供する企業側がそのニーズに寄り添うことが求められるようになりました。

システム的な価値よりも、そこに刻まれるストーリー、作り手の自由な発想や思い、それを手に取るユーザーが何の価値を体験するのか、
そんな目には見えない感性へのアプローチをサービスに落とし込み、ユーザーに伝えるにはどうしたらいいのか。

もちろん、KPCでは感性を数値化、可視化する取り組みを行なっていますので、それも手法の一つ。
ただ、本日柳川から語られたのは「感性」という体感、五感で感じる統合的な体験で伝えられる情報量と、
「数値」という理論的な解釈をするために、感性の価値を数字に変換したものが伝えられる情報量との圧倒的な “差” について。

数値で「感性」を表現すれば、それは誰にでも理解できる具体性を持った理論的な説明材料となります。
しかし目には見えずとも、「感性」の世界をリアルに体感させること、
そこで行われるコミュニケーションはもっと感情的で、自由であたたかく、より多くの情報を豊かな刺激として受け取り側に届けることができます。

数値化することで伝わるものと、感性の表現で伝えられるものは異なるため、価値の『創り方』と『伝え方』という2つの視点でこれらを使い分け、
サービスに落とし込み、理論的に可視化しながらも感性のコミュニケーションで人に伝える、届けるということがどういうことなのか。
その新しい価値を生むためのクリエイティブな思考、働く人の生産性向上という視点から
「感性のオープンイノベーション」の必要性について、お話させていただきました。

その他、
「豊かな感性の刺激とは」
「嗅覚のコミュニケーションについて」
「感受性と感性の違い」
「感性デザインを社会実装した実例」
など、これまでのKPCの検証事例も合わせまして、盛りだくさんな内容をお伝えさせていただきました。